子供の肌を守る!紫外線は日焼けだけじゃなく免疫力に影響する
暑くなってくると、日差し・紫外線が気になる季節ですね。紫外線は日焼けだけではありません。夏だけ顔や頭・手などに湿疹がでていませんか?夏だけよく風邪を引くなんてことありませんか?それは紫外線の影響かも。意外に知らない紫外線のことまとめてみました。参考にしてくださいね。
そもそも紫外線って何?
紫外線を簡単に言うと、『目に見えない太陽光線』のことです。紫外線の種類は、3種類。
- UV−A
- UV−B
- UV−C
波長が短くなる分エネルギーも強くなります。この中で一番強いのは、UV−C。一番弱いのはUVAです。
一番強いUV−Cは、地球のまわりにあるオゾン層に守られ地上には届きません。「環境汚染でオゾン層が破壊されている」と聞いたことありますよね。
オゾン層の破壊の影響で標高の高い山では、一番強いUV−Cが届いていることが確認されました。昔に比べ少しずつ紫外線量も増えています。このままオゾン層の破壊が進むと、近い将来UVCも地上にも届いてしまっているかもしれません。
UV−AとUV−Bの違いを知ろう!
UV−Aは、私達が普段浴びている紫外線の90〜95%を占めます。残りの5〜10%は、UV−B。ただし、UV−Bは肌に与える有毒性は強く、UV−Aに比べ100〜1000倍あります。5〜10%でも肌への影響は強く油断は禁物です。
UV−Aの特長:日焼けで肌が黒くなることをサンタン
- UV−Bと比べるとエネルギー量は強くない
- オゾン層を通り抜けやすいため、UV−Bより照射量は20倍多い
- 皮膚の奥(真皮)まで浸透する
UV−Aの怖いところは、肌が赤くなったりしないので長時間浴びていても気づかずに肌を傷つけていること。シワ・シミ・たるみなどの肌の老化(光老化)の原因になってしまいます。
シワやシミ・たるみなどの肌の老化は加齢というより、UV−Aによる光老化の影響が大きいと言われています。子ども時代に浴びた紫外線は20歳を過ぎたころから肌に症状が出てくるので、将来のためにしっかり予防してあげることも大事ですね。
UV−Bの特長:日焼けで肌が赤くなることをサンバーン
- UV−Aと比べるとエネルギー量は強い
- オゾン層や上空の雲に阻まられ、地上には届きにくい
- 主に肌の表面で吸収され、赤みや炎症・水ぶくれの原因
UV−Aみたいに紫外線の波長は長くないので、皮膚の奥(真皮)までは届きません。ただし、エネルギー量は強いので、肌の表面(表皮)の細胞を傷つけたり炎症をおこします。シミや皮膚がんの原因になります。
子どもが日焼けしてヒリヒリする痛みや水ぶくれはやけどと一緒。しっかり日焼け予防することが大事ですね。
また紫外線は遺伝子まで傷つけます。傷ついた遺伝子を修復できなかった場合は、皮膚がんになってしまう結果に。紫外線を多く浴びることは皮膚を傷つける量が増えるということ。出来る限り紫外線を浴びる量を抑えることが大切ですね。
日焼けだけじゃない紫外線の恐怖
たくさんの紫外線を浴びすぎると皮膚がんになりやすくなるだけではありません。皮膚の中にある免疫に関わる細胞も傷つけられしまいます。傷ついた細胞は細菌やウィルスが入ってきてもうまく対応出来ず感染しやすくなってしまいます。
春から夏ごろの時期だけ『風邪を引きやすい』『体がだるい』ということ起きていませんか?春ごろは「寒暖差」や「五月病」、夏ごろは「夏バテ」と考えがち。
4月ごろから紫外線の量は増えてきます。体の不調は五月病や夏バテのせいではなく、紫外線の浴びすぎが原因かもしれません。
5月ごろからは、ヘルパンギーナやアデノウィルス・手足口病などの厄介な子どもの病気の流行時期。紫外線で弱っていると簡単に感染してしまいます。
子どもだけでなく大人も油断できません。今年の夏こそは紫外線をしっかり予防して夏風邪に負けないようにしていきましょう。
紫外線が多いのは、夏だけじゃない!!
紫外線の予防は夏だけ気をつけていればいいのでしょうか?紫外線のUV-AとUV-Bでは、ピークや多い時間帯も違います。
紫外線のピーク時期
- UV−Aは、4〜8月
- UV−Bは、5〜8月
UV−Aは、ピーク時以外でもピークの半分くらいは地上に届いています。一年を通して予防することが大事。
UV−Bは、4月ごろから徐々に増えはじめます。10〜3月の時期は比較的少なくなります。
ピークの時期以外ではUV-Bは落ち着きますがUV-Aは一年中どんな天気でも降り注いでいます。油断しがちな冬でも紫外線予防大事なんですね。
紫外線の多い時間帯
UV−A
- 朝から少しずつ増えはじめ、正午ごろがピーク
- 夕方をすぎても減らない
UV−B
- 午前10〜午後4時ごろの間が多い
- ピークは正午ごろ
UV−Bは、長袖や日傘・日陰などで予防できます。しかし、UV−Aは窓や服なども通過してしまい、長袖・日傘では予防できません。UV−Aも予防するには、UVカット機能がついている服や日傘を選ぶと◎。
紫外線から子どもの肌を守ろう!
紫外線から肌を守る方法は、4つあります。
- 帽子
- 長袖
- 日傘
- 日焼け止め
子どもは暑がりなので、帽子をかぶっていても途中から脱いでしまったり汗が凄くてビチャビチャになったりと大変ですよね。長袖の服装も暑い中では、熱中症の原因になるだけ。
最近は、UV素材を練り込んだ糸を使用した『服』が話題です。子ども用のTシャツやメッシュパーカー・つなぎなど様々な商品があります。夏場の暑い時期は、メッシュパーカーはオススメです。
子どもの紫外線予防は、『日焼け止め』を使うと簡単に出来ます。昔は『肌呼吸できない感じ』や『匂い』が苦手な人も多かったのではないでしょうか。
最近の日焼け止めは塗っても違和感なし、匂いもないものが増えてます。様々な種類の日焼け止めがあり、どれを選んでいいのか悩みますよね。
子どもに合った日焼け止めを選ぶコツ
選ぶ前にまず日焼け止めを知ることから始めましょう。日焼け止めにはどんなものが合って何を基準に選ぶのか。ひとつずつ説明していきますね。
日焼け止めを知る①『SPF』と『PA』の強さ
日焼け止めを見てもらうと、『SPF』と『PA』が表示されていますよね。聞いたことあるけど、何だった‥?
『SPF』
『SPF』は、Sun Protection Factorの略。UV-Bから肌が赤くなるのを守る効果を示す指標です。
SPFは、『1〜50』と50以上は『50+』と表示されています。数値が高いほど効果時間が長くなりますが、その分肌に負担をかけてしまいます。
では、実際SPFが50の場合の効果はどれくらい続くのか‥。
SPF50は、50時間ではなく50倍日焼けする時間を遅らせれる効果があります。
(個人差がありますが)太陽下で肌が赤くなりだす時間は、15〜20分くらいです。SPFの効果時間を計算すると‥
15〜20分×50倍=750〜1000分
となります。750〜1000分、つまり12時間30分〜16時間ほど赤くなるのを遅らせれるということです。
『PA』
『PA』は、Protection Grade of UVAの略。UV-Aから肌が黒くなるのを守る効果の指標です。『PA+』『PA++』『PA+++』PA++++』の4段階で分類。+の数が多いほど効果は高くなります。
『SPF』も『PA』も効果が強いものを選ぶと、肌の刺激は強く負担がかかってしまいます。強ければいいというわけでなく、使いたい用途に合わせ選ぶのがコツです。
日焼け止めを知る②日焼け防止は『紫外線吸収剤』と『紫外線散乱剤』の2種類
紫外線から肌を守る日焼け止めの種類は2つ。どちらも紫外線から肌を守るのは同じ。守り方が違うだけで、どちらも長所と短所があります。よく知って使い分けしていきましょう。
『紫外線吸収剤』
簡単に言うと、肌の表面で紫外線を吸収しエネルギーとして放出。肌の中に入るのを防止してくれます。こちらの長所は、
- 紫外線を防止する力が強い
- 無色透明で塗り心地が滑らか
- 汗に強い
短点は、
- 刺激が強く肌トラブルになることも
- 酸化によるシミやシワの原因
『紫外線散乱剤』
肌の表面で紫外線を跳ね返します。こちらの長所は、
- 長時間効果が期待される
- 肌への刺激が少ない
短所は、
- 白浮き
- 塗りづらい
- 汗に弱い
- 乾燥に弱い
長時間効果や紫外線防止の力が強くても、子どもが擦ってしまったり汗をかいたりするだけで取れてしまいます。
どちらにしても、こまめに塗り直すことが大事です。
結局どう選べばいいのか?
いろいろと説明してきましたが、結局どう選べばいいのか‥ですよね。
子どもは肌が弱くトラブルも起きやすいので、肌に優しいもの・石鹸で洗い流せるものを重点に選びます。
6歳までは肌がデリケートな時期です。敏感肌用や子ども用の日焼け止めを使いましょう。
選ぶコツ①『紫外線吸収剤』と『紫外線散乱剤』
子どもの肌の負担を考えると『紫外線散乱剤』がいいですよね。最近は欠点を改良したものも増えています。
『紫外線吸収剤』はカプセル化により肌の負担を少なくしたり『紫外線散乱剤』の白浮きしにくいようなっています。最終的には子どもの肌に合うかどうかです。
子どもの肌に合うかは、パッチテストしてみましょう。パッチテストは子どもの腕の内側に日焼け止めを一円玉大に塗ります。2日経っても変わりなければ使ってOKです。
選ぶコツ②『SPF』と『PA』
どちらも効果が強いものは肌への刺激も強くなります。シチュエーションによって使い分けましょう。
- 屋外のレジャーは、SPF30・PA+++
- 日常生活は、SPF15〜20・PA+
効果の高い日焼け止めだけでなく、普段用とレジャー用の2種類用意し使い分けると肌の負担が減りますね。
選ぶコツ③普段使いしやすいもの
紫外線予防は一年を通してなので、普段使いしやすいものを選ぶことは大事です。『紫外線散乱剤』の場合、伸びにくく白浮きしてしまい塗る量を抑えてしまいがち。
せっかく塗っていても『SPF』も『PA』も正しい量を塗らないと、紫外線予防の効果が半分以下になってしまいます。
正しく塗るのに必要な量は、1cm² で2mg。大人の顔であれば500円玉大の量。子どもは大人より顔が小さいので気持ち少なめでOK。
思っている以上にたっぷり塗ります。これを1日数回するので、塗りやすく大容量の日焼け止めが必要ですね。
選ぶコツ④こまめに塗り直す
日焼け止めは、水や汗・擦れたりすることですぐに取れてしまいます。こまめに塗り直ししていきましょう。
ウォータープルーフの日焼け止めは夏の水場では活躍します。最近は石鹸でも落とせるタイプのウォータープルーフの日焼け止めが増えてきています。子ども用のものを使えば、プールや海でも使えます。
ただ水に強いですが、こまめに塗り直すことは大事です。そして日焼け止め以外のもの(ラッシュガードや帽子など)も上手に活用ししっかり予防しましょう。
選ぶコツ⑤日焼け止めの形状
日焼け止めには様々なタイプのものがあり、それぞれの特徴は次の通りです。
- クリーム:保湿力があり、乾燥肌・敏感肌の人向け
- ジェル:水ベースで伸びがよく、使い心地が軽い
- 乳液(ミルク):肌に優しく伸びもよく敏感肌の人向け
- ローション:一番肌に優しく化粧水感覚で使える。
- スプレー:塗りにくいところでも使える
この中で『ローションタイプ』のものは、子どもでも使いやすくオススメ。ただSPFやPAの効果は低く・日焼け止めが落ちやすくなっています。普段用の日焼け止めとして使いやすいですよ。
『ジェルタイプ』は形状が安定していないので、界面活性剤が使われていることがあります。これは、肌には刺激が強く子どもの肌には不向きです。出来る限り避けましょう。
レジャーでは、『乳液(ミルク)タイプ』や『クリームタイプ』のものがオススメです。
一度は聞いたことある噂。コレって本当のこと?
なんとなく耳にしたことある『紫外線のあるある』。嘘とは疑いもせずに信じていたこともあるはず。検証していきましょう!
『曇りの日の紫外線の量は半減する』
「曇・雨だし日焼け止めなしでもいいだろう‥」と最近まで私自身が信じてました‥(笑)結果は間違い。
曇りの日でも80%ほどの紫外線は地上に届きます。もちろん雨の日も30%届いてしまいます。UV−Bは雲に阻まれて減りますが、UV−Aは雲も通過してしまいます。
UV−Aを浴びても赤くならないので気づきません。曇りの日や雨の日でも紫外線の予防は大切なんですね。
『5月が一番紫外線の量が多い』
5月ではなく6月です。その理由は、夏至の時期と関係します。夏至は、日中時間が一番長くなり紫外線が長い時間地上に届きます。6月は梅雨の時期ですが、曇りや雨でも紫外線は届くので要注意ですね。
『日焼け止めを塗るのは1日1回で日焼け予防できる』
汗や擦ると取れてしまい1回では予防できません。また、肌に塗った日焼け止めが紫外線を浴び続けると効果も減ってしまいます。2〜3時間おきに塗リ直し予防しましょう。
『水の中は紫外線は予防できる』
紫外線は水面を反射するので、常に水の中に潜っている状態であれば予防できるかもしれませんね(笑)。でもそんな人はいませんよね。
プールや海などの水場にいると、通常に浴びる紫外線+反射した紫外線を浴びることになります。つまり知らず知らず通常の倍以上の紫外線を浴びてしまいまうので、しっかり予防が大事ですね。
最後に
長文にお付き合いいただき、ありがとうございます。
紫外線予防と言えば日焼けのイメージでしたが、がんや免疫力まで影響があり怖いですよね。
30年前に比べオゾン層破壊の影響で紫外線量は着々と増えてます。30年前は、「日焼け止めの必要がない」のが普通でした。
でも今は明らかに紫外線の量が増えています。紫外線アレルギーなども最近は増えているので、しっかり予防することが大事です。
今回調べてみて、日焼けだけでなく免疫力のためにもしっかり塗って予防しようと決意しました。日焼け止めを塗るのが苦痛にならないためにも、塗り心地が良く・肌に優しいものを見つけましょう。
値段が高い日焼け止めが良いとは限りません。子どもの肌に合うものがコスパが良いものだと嬉しいですね♪
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