「掻いてないのに腫れがひどい」2歳の子供を蚊から守る方法
暑くなってくると蚊は避けられません。子どもが蚊に刺されるとすごく腫れませんか?しかも刺されるときは1ヶ所ではなく決まって数ヵ所。子どもが哀れです。数年前に『デング熱』が蚊を媒介して広まったのを覚えていますよね。蚊を媒介する病気はデング熱だけではありません。感染症予防のためにも刺されないことが大切です。虫よけに効果的な方法を紹介します。
蚊はなぜ血を吸うのか
蚊も、卵を生むために栄養が必要です。人の血は卵を育てるのに必要なアミノ酸やタンパク質が豊富。産卵期のメスだけが血を吸い、オスは吸いません。普段の蚊の食事は、花の蜜・樹液などを吸って生活しています。普段の食事であれば、人に害はありませんね。
吸血する身近な蚊は3種類
世界で生息する蚊の種類は約2500種類。日本で生息する蚊は約100種類です。その中で吸血する蚊は約50種類。身近にいる代表的の蚊は3種類。
- ヒトスジシマカ(ヤブ蚊)
- アカイエカ(イエカ)
- チカイエカ(イエカ)
『ヒトスジシマカ』
- 北海道以外の日本各地に生息
- 黒と白のしましまの体
- 刺されたら一番腫れて痒くなる
- 活動時間は昼間。(夜間でも明るいと吸血する)
- 伝染病を媒介
- 7〜8月ごろ多い
『アカイエカ』
- 夜寝てる時間に「プ〜ン」と近づいてくるイヤな正体
- 活動時間は夜間〜朝方
- 人だけでなく犬や鳥・豚などの動物も吸血
- 伝染病を媒介
- 6〜9月ごろ多い
『チカイエカ』
- 夏だけでなく冬も活動中(もちろん冬でも吸血します)
- 活動時間は一日中
- 街中に多く見られる(ビルの地下・地下鉄など)
蚊の一生
卵⇒幼虫(ぼうふら)⇒さなぎ⇒成虫(蚊)となります。
- 卵から幼虫に孵化するのは2〜3日
- 幼虫からさなぎに成長するのは5〜10日
- さなぎから成虫に成長するのは2〜3日
成虫の寿命は、約1〜2ヶ月くらい。長生きするもので6ヶ月。
蚊の活動の最適気温は、25〜30℃。気温が低くても活動はできます。
気温が20℃前後になったら血を吸い始めるので、蚊の対策が必要です。夏だけでなく春〜秋にかけても油断できない時期ですね。
そして、卵から成虫になるまでの蚊の成長スピードが気温によって変化します。気温が20℃であれば、24日くらいで成虫となりますが、30℃の場合は12日くらいで成虫になってしまいます。
つまり、気温が高ければ高いほど蚊の成長スピードが早まります。そして蚊に血を吸われる機会が増えてしまう結果に。
蚊は完全に血を吸い終えるのが3分以内。その時間内に自分の体重と同じ量を吸います。産卵までに、3〜4回吸血するので、一度刺されれば再び狙われます。
蚊の行動範囲は、半径15mほど。蚊が生息していそうな場所には近づかないこと。ヤブ蚊は、森や草木の茂みなどに生息。イエカは、名前の通り家の中や建物の地下などです。
痒くなるのはアレルギー反応
蚊は吸血するとき、自分の唾液を注入します。蚊の唾液の効果は2つ!
- 麻酔成分
- 血が固まらないようにする成分
蚊が吸血のときに送り込んできた『唾液』を異物と認識。その結果腫れる=アレルギー反応を起こします。
このアレルギー反応には、2つの種類があります。
- 即時型:刺されてから15分以内に赤み・かゆみが出て、数時間ほどで消失
- 遅延型:刺されてから1〜2日後に起こるかゆみ。かゆみはしばらく継続
小さい子どもの場合は、遅延型アレルギーを起こしやすい傾向です。それも強く症状が出るので、赤くパンパンに腫れて長引く厄介なやつです。
蚊に刺される回数が増えると、症状はマシになっていきます。
成人になると即時型アレルギー、シニアになると全くかゆくならない人も出てきます。かゆくならないなんて羨ましいですが、それまでにたくさん刺されたということなんですね。
蚊に刺された後は、かゆいけど掻かないことが悪化・長引かせないコツ。アトピー持ちの子どもは掻きむしると『とびひ』しやすいので注意!
刺された場合は、
- 虫刺され用の薬を塗る
- 冷えピタを貼る
- バンドエイドやパッチを貼る
速攻効果があるのは、虫刺され用の薬です。刺された直後にムヒなどの薬を塗ると少しマシになります。ただ、掻いてしまうとしみる場合があるので注意してくださいね。
ムヒなどを塗ったあとは、子どもが自分で掻けないようにバンドエイドやパッチで隠してしまうと予防できます。貼る場所によっては、バンドエイドやパッチが目につき触りやすくなることもあります。また、バンドエイドやパッチで皮膚かぶれを起こしてしまうこともあるので要注意です。
ちなみに、『爪が伸びている』と掻きすぎて腫れて長引く原因に。次の記事を参考にしてみてください↓
▶関連:2歳の子供が爪を切らせてくれない!爪切りのオススメの方法
蚊に刺されると怖い病気
2014年には『デング熱』、2016年には ブラジルで『ジカ熱』が蚊を媒介とした病気として話題になりました。蚊を媒介とする感染症は様々な種類があります。
- デング熱
- ジカ熱
- 日本脳炎
- マラリア
- ウエストナイル熱
蚊に1回刺されただけで感染するわけではなく、ウィルスを持っていても発症しない『不顕性感染』の場合も多くみられます。『不顕性感染』でも人にうつします。
海外旅行が手軽にできるようになったので、流行っていなくても蚊に刺されないように予防が大事ですね。
日本脳炎は子ども・高齢者が危険!
蚊を介して豚⇒人に感染する『日本脳炎』。潜伏期間は2〜4週間ほど。主な症状は5つ。
- 高熱
- 頭痛
- 嘔吐
- めまい
- 手足のふるえ
日本脳炎のウィルスに対して特効薬がなく、進行すると『意識消失』『けいれん』『麻痺』を起こします。熱が下がれば回復していきますが、後遺症が残ることがほとんど。死に至ることも20〜40%もあるという怖い病気です。
日本脳炎の予防接種は、3歳すぎてから。予防接種後も予防が大事ですが、予防接種完了するまではより蚊に刺されないように気をつけましょう。
蚊を近づけない方法
蚊に狙われやすい人は、
- 体温が高い
- 汗かき
- 体臭がある
- 赤ちゃん
- 妊婦
- 飲酒後
- 黒い服
体温や二酸化炭素・汗に含まれるアセトンや乳酸などに反応して近づいてきます。入浴後も代謝が上がり刺されやすいので要注意です。
「足を数ヶ所も刺された経験したことありますよね?」
それは、足からの匂いのせい。サンダルの場合は足の匂いが蚊に気づかれやすい状態。知らないうちに数ヵ所刺されてたという結果になってしまうので匂い対策大事ですね。
体臭予防に香水をつけても蚊が好む匂いもあるので、注意してくださいね。
代謝や汗かきの子どもは狙われやすいです。蚊は自分の存在を気づかれにくくするために黒い色を好み近づいているとか。少しでも狙われないために子どもの服は黒などの濃い色よりも明るい色や白色を着せたほうが蚊よけできるかも。
ちなみに、子どもの『サンダル』を探しているなら、次の記事も参考にしてみてください↓
▶関連:夏にオススメのサンダル!2歳の子供が靴擦れしない選び方
狙蚊の苦手な匂いで寄せ付けない!
- レモン
- ハッカ
- 酢
レモンだけでなく柑橘系の匂いが苦手です。「リモネン」という成分が蚊にとっては苦手。柑橘系だけでなくハッカも酢もリモネンの成分があります。
ハッカ油を網戸にかけるだけでも効果があり手軽です。万が一子どもが触っても、「スースー」したりするかもしれませんが大きな害はないので安心です。
ちなみに、鼻水で苦しんでいる子どもに最適の『ハッカ』の活用術は、次の記事も参考にしてみて下さい↓
▶関連:看護師直伝!『子供の鼻水が続く』夜寝れない時の対処法
アロマオイルも効果的
アロマオイルの香りを楽しみながら虫よけしてみませんか?
- シトロネラ
- レモングラス
- レモンユーカリ
- ゼラニウム
- ペパーミント
- ラベンダー
- ローズマリー
『シトロネラ』『レモングラス』『レモンユーカリ』この3つをいれると効果的に蚊よけ出来ます。ただ2歳の子どもの嗅覚は敏感なので、アロマの量は気をつけてあげてくださいね。
りょうさんが手作りされた、アロマオイルの蚊よけスプレーと、アロマオイル、博多のお菓子を頂きました。 畑で蚊にさされていそうだからって。さされまくっています。お心遣いに感謝🌟 pic.twitter.com/pf4MgBmTA4
— nature (@azumin27) 2013年8月28日
蚊避けグッズを活用
- 蚊取り線香
- 虫よけスプレー
- 虫よけシール
- 虫よけリング
- 虫よけ加工した服
蚊の行動範囲は15mほど。家にいるときは、身の回りに『蚊取り線香』などで対策すると安心できますね。
『虫除けスプレー』の効果は2時間ほど。汗や擦れたりすることで取れてしまいます。2時間おきにふり直さないと効果がありません。こまめにふり直ししましょう。
『虫除けシール』は1ヶ所だけでなく複数ヶ所貼ることで効果が期待できます。『虫よけリング』は匂いが強すぎることもありますが手軽に虫除け出来ます。シールもリングも単体で使用するのではなく、他の虫除けグッズと併用することで強化して使いましょう。
『虫除け加工した服』は、スプレーなどもいらず手軽に着用するだけで虫除け効果が期待されます。70回洗濯をしても効果は減らないという優れもの。メッシュ加工のものなので熱い夏でもそこまで厚くありません。ついでにUVカット付きがいいですね。小さい子どもにはつなぎのものもあり全身虫除け出来て便利です。
紫外線が気になる季節、『子どものUV予防』についての記事も参考にしてください↓
▶関連:子供の肌を守る!紫外線は日焼けだけじゃなく免疫力に影響する
風が蚊を近寄せない!
蚊は体重が軽いので、風に飛ばされるので苦手です。扇風機を上手に活用すると蚊よけ出来ますね。
話題の『蚊取り空気清浄機』が気になる!
シャープの『蚊取り空気清浄機』というものが話題になりましたね。
UVライトで蚊を誘い出し、約9割の蚊に対して期待できます。おまけでコバエまでとれちゃうみたいです。この商品の良さは、「(子どもやペットがいると)殺虫剤などの薬品は使いたくない」に応えてくれるところ。
ただ、捕獲率100%ではないので、刺されてしまうこともしばしば。殺虫剤なしの安全性を考えると値段も落ち着いてきたし‥悩むところですね。
気になる商品ですけど、値段の割には効果がイマイチという評価も‥。蚊を取る効果を優先すると少し高い商品です。空気清浄機も兼ねて、おまけで蚊取り効果もついている程度で考えていればいい商品かもしれませんね。